銀婚式はフィジーで:記念日旅行顛末記 その4 ~Navini Island Resort~
突然、フィジー旅行記に戻ります。
Maui Palms Hotelをチェックアウトした後は
またゼインの運転する車で空港まで送ってもらい
空港のカフェで一休みしてから
今度はNavini Island Resortの従業員である
ヘンリーという無口なドライバーの車でナンディ近くのマリーナまで。
(実はヘンリーは無口だったわけではなく、待ち合わせに遅れたわたしたちに
腹を立てていただけらしいことが後になって判明しましたが)
マリーナからNavini Island Resortの船で約30分
Navini Islandに到着です。
徒歩でも20分もあればぐるっと1周できてしまうこの小さな島は
フィジーのチーフ(王さま)が所有する島ですが
オーストラリア人の家族がチーフから借り受けてリゾート開発したものだそうです。
島にはブレが10棟と、スタッフの寝起きする棟、キッチンとダイニング
ベッドメイキングは毎日やってくれますが、
島には洗濯の設備がなく、客室のリネン類やタオルなどは
すべて本島まで運んで処理しているようです。
わたしたちがマリーナから乗ってきた船は
宿泊客を運ぶだけでなく、こうした洗濯物や島での食料などを
運ぶためのものでもあるんですね。
そのため、
宿泊料金は本島のホテルとは比べ物にならないくらい高額ですが
10組の宿泊客とスタッフしかいない小さな島のプライベート感ははんぱなく
部屋にはテレビもなく、Wi-Fiもダイニングエリアまでいかなければつながらない
というシチュエーションでは
海で遊ぶか、海を眺めてボンヤリするか、の選択しかありません。
もちろんわたしは海の風にふかれて思う存分読書ができると
こうした隔離感を楽しみにしていたのですが
家から持って行った本は、結局1冊読み終わるのがやっと、
「疲れた……」と思わず言ってしまいそうなリゾート体験となりました。
JBが望む方向と、わたしが望む方向が
まったく逆を行くものであることが原因ですが
そのことをJBが認識していないのも大きな要因ではあります。
旅の終盤、精神的に疲れ切ったわたしが思わずぶちまけた思いに
JBが仰天したような表情を見せたときには
やっぱり、この旅はやめておくべきだったのか
わたしの希望をJBがちゃんと理解してるかどうか
確認しておかなかったわたしがいけなかったのか
と、申し訳ないような気持になりました。
が、
Navini Islandで経験した海の美しさは
恐らく一生忘れることがないだろうと思います。
それに
JBはああいう病気だから
あのときのことは、もう、かけらも覚えていないだろうな。