ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

スーパーシティの受益者負担

 私たちが住んでいるのはオークランド市のオークランド・シティですが、JBの両親と妹の家族が住んでいるのはオークランド市のマヌカウ・シティです。ちょっとややこしいですが、オークランド市はオークランド・シティ、マヌカウ・シティ、ノースショア・シティなど6つの地区から構成されていて、それぞれに市長がいて、別々の市議会があります。
 これが、この11月から(全地域ではありませんが)統合されて、


         スーパーシティ


が誕生することになっています。
 新しい市長や新しい市議会議員の選挙が今行われていて、ニュージーランドに来てわずか10年目の私も永住権を持っているので投票権があります。国会議員などの選挙では投票所に行って投票しますが、今回の選挙は郵便投票。実は本日が投票締め切り日で、JBも私も投票用紙を今日ポストに入れるという駆け込み投票でした。
 新市長にはなんと23人もの人が立候補していますが、実質的には現オークランド・シティ市長のジョン・バンクス氏と現マヌカウ・シティ市長のレン・ブラウン氏の一騎打ちの模様。どうもレン・ブラウンさんのほうが優勢のようですな。


  

     (バンクスさんと……)


         

              (ブラウンさん)


 右寄りのバンクスさんと左寄りのブラウンさん、政策や公約はいろいろと違っていますが、私が気にかかっているのが、ブラウンさんが掲げている「公営プールの無料化」。ブラウン氏が市長を務めるマヌカウ・シティでは今までも公営プールは無料だったのですが、これをスーパーシティ全体に拡大するというのです。この公約はかなり早い時期に発表していたのですが、どうも支持する人はあまりいない様子。なぜ?
 それはJBが言うように「こういうのは受益者負担が原則だろう?」ということのようです。
 使用料を無料にした場合、プールの維持管理費はどこから出るか? 当然ながら税金です。「使用料が無料になる」のではなく「税金でプール使用料を支払うようになる」ということですね。もしかしたら一生プールに縁がないかもしれない人たちからも一律に「プール費」を徴収するのはフェアではないという論理です。なるほど。
 運動不足解消のためにもプール通いを習慣にしたいと思っている(今のところ思っているばかりだけど)私としては、ブラウンさんの「プール無料化」は歓迎するけれど、ふと気づいたあること。
 11月から公営プールが本当に無料になったら、先日買ったあのプールの回数券(まだ数回しか使ってない!)、あれはいったいどうなるのだろう? 
  あ〜、せこい、せこいなぁ……とは思いつつも、回数券の行く末がどうも気になって仕方がない、小市民の私。