ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

11年目のニュージーランド 〜その1:北へ〜

 6歳になったばかりの長女と生後8か月の次女を連れてJBと私がオークランド空港に降り立ったのは2001年の1月12日でした。



 そう、今年、2011年は、私たち家族がニュージーランドに引っ越して丸10年の記念の年です。


 こちらに来て間もない頃、やはり日本からニュージーランドに来たばかりという人と話していたら、


    10年が境目なんですって
    10年過ぎると、


     何かがスコーンと抜けるのよ 

    
    って、言われたの、と。


 さぁ、10年が過ぎて、何がスコーンと抜けるのか、楽しみではあります。



 ニュージーランドでの生活11年目に入ったこの夏は3泊4日で家族旅行です。



 行先は北島の北端に近い辺り、ノースランド(Northland)と呼ばれるエリア。



 目的はふたつ
 ひとつは「森の神様」と呼ばれる巨大カウリの木に会いに行くこと
 もうひとつは8年前にノースランド地方に旅行した時に発見した宝石のようにきれいな小さなビーチをもう一度訪れること



 北上の途中、小さな町のカフェで休憩、ちょっと早めのランチ。


 カウンター奥のオーブンで焼いているというパイは手作りっぽさがいっぱいで素朴なおいしさ。

       



 
 




ガラスケースに入った焼きたてパンも魅力的でしたが、何しろ旅は始まったばかり、まだ目的地までは時間がかかりそうなのであきらめました。












                
 さて、12時少し過ぎに第一の目的地カウリ・ミュージアムに到着。
 
      



 ここも、まだ赤ん坊だった長女を連れて訪れたことのある思い出の場所。15年前に比べると、建物も増築されてかなり大きくなり、展示品もずっと充実したものになっています。


 この博物館のある一帯は、木材用のカウリの伐採や、カウリガムと呼ばれるカウリの木から採れる樹脂の採取などが盛んだった地域。たくさんのカウリガムの展示に加え、産業が盛んだったころの作業の様子や生活を再現した展示もあります。



 おや、こんなところでつまみ食いをしているのはハリー・ポッター君?

       



 



 カウリ・ミュージアムからさらに北上して、いよいよ「森の神様」との対面です。

 Tane Mahuta という名のついたこの巨大カウリの木は樹齢約2000年。

 写真ではその大きさがよく分かりませんが、ニュージーランドで一番大きなカウリ。カウリの王様といったところかな。

 説明によると、マオリの伝説ではこの木は空を父親に大地を母親として生まれたと言われているそうで、やっぱり神様なのです。

 


 森の中に凛としてそびえる大きなカウリの木に、厳粛な気持ちになって、しばし沈黙。




 森の神に別れを告げた後は、宿泊地を目指してひたすら北上。


 夕方6時頃にモーテルに到着しました。


 長時間のドライブにもめげず、夕飯の支度をするJB 
        
       ありがとね〜

        



 
 モーテルの窓から見えるのはオレンジがかった不思議な色をした砂浜の海岸 
            
        夜は波を音を聞きながら眠りました。