ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

バス・ドライバーの憤り

きょうも寒いです!


雨は上がって日射しは出ましたが
風が冷た〜い。


ニュージーランドでは9月1日を「春の最初の日」と呼びますが
本物の春が来るのはまだ当分先のようです。



きのうの新聞におもしろい記事が出ていました。




基本的に車社会のニュージーランドでも
昨今のガソリン代の値上がりや
朝夕のラッシュ時の渋滞の悪化などを理由に
バスや鉄道の公共輸送機関を利用する人が増えました。



ところが最近
公共バスが高速道路を逆走してしまったり
6歳の男児を道端に置き去りにして走り去ってしまったり
の不祥事が続き
バスの運転手に対する風当たりがかなりきつくなっています。



が、バスの運転手ばかりを責めるのはフェアではないと、
ベテランのバスドライバーが反論の手紙を新聞に投書したようです。



      



一般の道路使用者と乗客に宛てた
このドライバーの「お願い」は結構おもしろかったので
ちょっと長いですが、紹介しちゃいます。




乗客の皆さんへ
1.携帯やiPadはバスの中ではスイッチを切ってください。他の乗客全員に「あなたの」好きな音楽を聞かせる必要はありません。

2.運賃を現金で支払う場合はほんの少しの心配りをお願いします。保護者の皆さん、子供にはコインで$1.10や$2を持たせてください、20ドル札ではなく<注1>
3.マクドナルド、ケンタッキー、バイやコーラ、持ち帰りのすし。それらを食べた後のゴミを捨てるためにバスは存在するのではありません。

4.運転手に言われなくてもお年寄りや身体の不自由な人に席を譲って構わないのです。

5.バスの中ではベビーカーはたたんでください。でなければ、バス用に小型のベビーカーを買ってください。

6.酔っ払っているときはタクシーを利用しましょう。

7.運転手に「おはよう」と挨拶をしても何の問題もありません。


一般の道路使用者の皆さんへ
1.高速道路の「バスレーン」はバスが走るためのものです。<注2>
2.駐車禁止の場所には駐車しないでください。

3.後部座席に大きなクマのぬいぐるみを乗せてT2レーンを走るのはやめましょう。動物虐待です。<注3>

4.ウィンカーのスイッチは大体ハンドルの近くにあります。よくわからなかったらマニュアルを読みましょう。<注:4>

5.サイクリストの皆さん。街の信号では赤は一番上、青は一番下です。色の区別がついていない方がいらっしゃるようなのでお知らせします。

6.タクシーの運転手の皆さん。タクシーにはタクシー乗り場、バスにはバス停があります。とっても簡単でしょ?

7.金曜の夜の若者たちへ。オークランドの高速道路はプケコイのレース場ではありません。<注5>


注1:バスの子供料金は$1.10から$2です。
注2:数年前にオークランド市内の一部の道路で、左端にバスだけが走れるレーンが設置されました。ここを一般車が走ると罰金です。
注3:T2レーンはドライバーを含めて2名以上が乗車している車のための優先レーンです。ここを運転手だけの車が走れば罰金ですが、ぬいぐるみを人間に仕立ててこのレーンを走ろうとするドライバーがいるらしい。
注4:ニュージーランドのドライバーは、まったくと言っていいほどウィンカーを使いません!「わたしの行く先をあんたに知らせる必要がどこにあるの?」とみんな思ってるのかもしれない。
注5:プケコイは南オークランドの地区で、タマネギと大きな自動車レース場で有名。



いやいや、バスの運転手さんも大変ね
仏頂面になっちゃうもの仕方ないかも。



なんて思いましたが
今朝の新聞にはこれに対する読者からの反論の投書が紹介されていまして、
確かにしょうもない運転者も多いが
バスのドライバーはプロであり
一般の運転者よりずっと高いスタンダードの技術と意識が求められるのだ
とされていました。




う〜ん、
毎日いろいろな人間を相手にして
ストレスたまっちゃう運転手さんには深く同情するけれど
この投書には一理あるかも。