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ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

縄張りと古典

映画・読書

次女が通う日本語補習校の図書室で見つけて

何気なく読み始めた佐藤多佳子著『黄色い目の魚』

 

とってもおもしろい小説でした。

 

 

 若さの真ん中にいる高校生の男の子と女の子の

胸が痛くなるほどのまっすぐさが

真冬の朝のぴーんと張りつめた空気みたいな

とてもcrispなタッチで(うまい日本語が思いつかなくてもどかしい)

語られていました。

 

 

物語の舞台は鎌倉と逗子という

わたしにとっては「馴染みの場所」

登場する場所の描写を読んでいると

自分がそこへ行ったときの情景が重なって

なんだか不思議に楽しい気分でした。

 

 

もちろん、

舞台が知らない土地であったとしても

十分おもしろい小説でしたが。

 

 

偶然にも、

その後に読んだ『ビブリア古書堂の事件手帖』シリーズも舞台は鎌倉

 

 

 

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語り手の大輔くんのアルバイト先が

北鎌倉の駅近く、プラットホームから見える古本屋という設定。

 

 

北鎌倉……なつかしい!!

 

 

学生のころは、よく友人たちと

スカ線(横須賀線)をキタカマ(北鎌倉駅)で降りて

あちこち寄り道しながら鎌倉駅まで歩いたものでした。

(今はそんな気力も体力もありませんが)

 

 

 

鎌倉だけでなく、大船や藤沢、辻堂などの地名も登場します。

このあたりが「テリトリー」だった身には

それだけで十分楽しい読み物ですが

 

 

このシリーズ、

ビブリア古書堂という古本屋の美しい店主が

古本を巡る謎を解いていくというミステリーで

さまざまな名作が登場して、それがまた楽しい。

 

 

などと言いつつ、わたし、

小さい頃から読書が好きで、結構本を読んでいると

自分では思っていたのですけど

 

 

物語の中に登場するたくさんの本を

(手塚治虫の『ブラックジャック』を含め)

一冊も読んだことがないのです。

 

 

そういえば、

水村美苗さんの『日本語で読むということ』の中にも

いろいろな名作が登場しますが、その中でわたしが読んだのはごくわずか。

 

 

何読んでたんでしょうか、わたしは?

 

 

毎日

たくさんの新しい作家が生まれ、たくさんの新しい本が出版されています。

そうした「新作」を読むのも楽しいですが

時には古典に戻ってみることも

必要かもしれないなぁ

 

 

というのが、

『ビブリア古書堂の事件手帖』を読んだ感想でした。