ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

記念日旅行 その6 ~平行線~

3日目はケリケリ(Kerikeri)に宿泊する予定だったので

出発前の午前中に急いで市内観光

もっとも、ラッセルは小さな街なので

1,2時間もあれば一応の観光はできてしまいます。

 

 

まずはニュージーランド最古のアングリカン(英国国教)教会

 

 

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                             その名もクライストチャーチ

 

 

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                                              現役の教会です

 

 

朝早かったので、中ではボランティアの老婦人がお掃除中

話してみると、なんとJBの両親が住むハウィック出身とかで

JBとラッセルの不動産談義に花が咲いていました。

 

 

 

                                        ラッセル博物館

 

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中は写真撮影禁止だったので入口の写真だけ

 

 

こぢんまりとした博物館でしたが

キャプテン・クックが乗ってきたエンデバー号の5分の1の模型があり

なかなか精巧な作りでした。

が、わたしがここで一番興味をひかれたのは

入ってすぐに展示されていたこの土地の名前の由来の説明。

 

 

ラッセルは以前はコロラレカ(Kororareka)という名前でした。

 

 

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そう、

オイスターショップの名前と同じですね。

これはマオリ語なのですが、この由来が面白い

 

 

昔、

このあたりに住んでいたマオリの部族のチーフ(首長)が大けがを負い

部族の女性が、傷が早く治るようにと滋養のあるトリのスープを作って

チーフに差し上げたのだそうな

このスープを一口飲んだチーフ、あまりのおいしさに

コロラレカ(なんておいしいスープなんだ)!と叫んだとか

 

 

そして、このチーフが飲んだスープに使ったトリというのが……

 

 

              ペンギン

 

 

         看板にペンギンが描かれているわけも

           これでもガッテンですね

 

 

 

もともとは哺乳類がいない、鳥の楽園だったニュージーランドに

カヌーに乗ってマオリ族がやってきてから

あっという間にかなりの種類の鳥が絶滅してしまったのですが

(有名なのは恐竜みたいな大きな鳥のモア)

そうか、ペンギンも食用だったか……。

 

 

さて、次に向かったのは1984年に建てられたポンパリエ・ハウス

フランス人宣教師が布教のために印刷技術を紹介した場所だそうです。

 

 

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1階部分では本の表紙になる皮の当時のなめし作業の工程が再現されていて

2階に上がると、印刷と製本行程が展示されています。

 

 

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当時の印刷機も興味深いものでしたが、

刷り上がったものをひとつひとつ糸で綴じていく製本作業は

あの薄暗い部屋の中ではとても大変な仕事だったろうなぁと。

 

 

当時はもちろんまだ電気はなく

油(印刷のインク)と紙があふれている作業場に

ランプを持ち込むことは厳禁だったそうで、

近頃とみに小さい字が見えづらくなっているわたしは

はるか昔の宣教師さんたちに深く同情したのでした。

 

 

さて、

ラッセル博物館は入場料が10ドル

ポンパリエ・ハウスもガイド付きツアー込みで同じく10ドル

 

 

この10ドルを払うのが惜しいというJBと別れ

どちらもひとりで見学しましたが

かえって、ひとりのほうがゆっくり回れてよかったわ。

 

 

で、その間JBが何をしていたかというと

ラッセルの街の不動産屋めぐり

 

 

興味、関心、人生観が

どこまで行っても交わらないJBとわたしです。