読書傾向の突然の変化について
先月のジャパンデイのとき
補習校ブースで古本販売のお手伝いをしながら
めぼしい本を見つけると、売り場には出さずに
さっさと隅に取り置くというずるいことをいたしまして
4冊ほど購入いたしました。
ジャパンデイが終わって数日後に補習校に行くと
売り残った本が廊下にど~んと積まれてあって
「ご自由にお持ち帰りください」とありました。
が、こんなこと言っちゃあなんですが、
売れ残りは売れ残りでして
オッと思う本は、もうありませんでした。
それでもなんとなく未練が残って
世間話などしながらちらちら眺めていたら
またまたダニエル・ゴールマンがあるじゃあないですか。
そしてその横にはなんと『ブッシュの戦争』
思わずこの2冊、お持ち帰り。
わたしはず~っと「文学少女」でして(この歳になって「少女」はないか?)
ずっと小説一筋。小説以外で読むのなら、エッセイ。
いわゆる自己啓発本やら、実用書というものやらはほとんど読んだことがありません。
ドキュメンタリーというのも、ない。
先日の仕事はビジネス書でしたが、本当ならわたしは小説を訳したい。
ハーレクインでも、やらせてくれるなら、やっちゃいますよ
(苦労すると思うけど、いろいろな意味で……)
でも、フィクションの仕事というのはあまり来なくて
リーディングでもビジネス書がほとんど。
でも、仕事なら引き受けるし、ちゃんと読みますよ(当たり前ですが)
それから、仕事をやっている上で
必要になって、関連書籍の内容を調べたりすることもあります。
ダニエル・ゴールマンは日本では話題になったようですが、
わたしは全然知りませんでした。
わたしの興味の範囲から大きく外れているので。
が、今回翻訳した本の中で言及されていて、
「こころの知能指数」というものがどんなものなのか
分からないと翻訳を進めることができないので
ネットで調べて、大体の内容を把握するようにしました。
日本にいれば、図書館で借りて、ざっとでも目を通すことができたでしょうが
地球の果てにいると、そういうわけにも行きません。
だから、
山のように積まれたたくさんの古本の中に
ダニエル・ゴールマンの本を見つけたのはなんだか偶然とは思えなくて。
思わず手に取っちゃいました。
『ブッシュの戦争』も調べ物をしていた過程で知った本で
「すごいタイトルだなぁ」と思ったので記憶に残っていたのですね。
まさか「本物」に会えるとは思わなかったから、これも思わず、です。
この3冊の本は、今、わたしの本棚に鎮座していますが
水村美苗やら村上春樹やらに囲まれて
正直言って、かなり異色。
わたし、この本、本当に読むんだろうか? という思いが
ちらりと頭をよぎったりして。
読みたい本の数を考えたら、わたしの残り時間はあまりにも少ない。
こんなもの(ゴールマンさん、すみません)に
手を出しているヒマはないんじゃないか……?
が、しかし。
この歳になって、いつもと全く違うものを読んでみようという気持ちになった
そのことを大事にしたいとも思うのです。