ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

今年のクリスマス その5 ボクシングデーの過ごし方

いつの頃からか

ニュージーランドではクリスマスの翌日

ボクシングデーはバーゲンセールの日になりました。

 

 

オーストラリアから始まったように思うのですが

数年前から

この日にはショッピングモールに向かう道が

早朝から大渋滞するようになりました。

 

 

3年前にあの狂乱騒ぎに巻き込まれて散々な目に合った経験から、

ボクシングデーは家でおとなしくしていることに決めていたのですが

 

 

ことしは、何を血迷ったか

 

 

トレッキングに行ってきました。

 

 

オークランドから車で1時間弱

西オークランドのワイタケレ山脈一帯には

初心者向けの歩きやすい短いコースから

上級者用の厳しいきついコースまで、

さまざまなトレッキングコースがいくつもあります。

 

 

今回、コーンウォールパークのお散歩仲間と歩いたコースは

フェアリー・フォールという小さな滝へ降りて

その後少し遠回りをしつつ

駐車場へ戻ってくるという2時間半ほどのコース。

 

 

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朝9時にオークランド中心にある友人宅を出発し

10時前にトレッキングコース出発点の駐車場に到着。

 

 

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駐車場と言っても道路わきのちょっとした空き地みたいな感じですけど。

 

 

ニュージーランドの固有種であるカウリの木を

トレッキング者たちが持ち込む雑菌から守るため

出発前には靴裏の泥を落とし、消毒液を吹きかけます。

 

 

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さて、出発。

 

 

行きは滝へ降りる下り坂なので、らくちんらくちん

 

 

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いつもの公園の散歩のノリで

ガヤガヤと雑談に花を咲かせながら歩き

30分弱で滝に到着

 

 

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少し休憩してから後半戦へと出発しましたが

 

 

下ってきたのだから帰りは上り

分かってはいましたが、予想をはるかに超えるきつさでした。

 

 

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急こう配の上り階段が延々と続く

上っても、上っても階段は途切れず

どこまで上っても、見上げる先にあるのは木の階段ばかり。

 

 

足腰はさほどつらくありませんでしたが、とにかく、息が上がって苦しい

風邪が抜けきっていないせいで口で呼吸するからでしょうか。

心臓がギュンギュンと痛む感じ。

なんだか、心臓が破裂してしまいそうで

あ、ハワイのウミガメツアーのときと同じ感じ

と気づきました。

 

 

となったら、あの時の教訓を生かさねばなりません。

 

 

「ごめん、ちょっと休みたい」と最後尾から声をかけてみたら

思った通り、前を行く友人たちは

驚くでもなく、嫌な顔をするでもなく、あきれるでもなく

ごく当たり前のように足を止めてくれました。

 

 

友人たちはそのまま立ったままで雑談を続けていましたが

わたしはひとり大きな木の根元に座り込んで、

汗をふきふき息を整えます。

 

 

ひとりだけバテてみっともない、とか

みんなの足を引っ張って情けない、とか

 

 

そういう「要らんこと」を考えるのはたぶんわたしだけ

「要らんこと」なら考えるのはやめましょう。

 

 

ということで、その後も2回ほど休憩してもらいつつ

やっと階段を上り終えて、分かれ道を右へ

 

 

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その先は緩い下り坂の後にまた上り階段

 

 

なんとか階段を終えると、オークランド市街を一望できる高台に出ました。

 

 

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ここでも、設置してあったベンチにひとりで座り込んで休憩

 

 

その後は、緩い坂を足を滑らせながらダラダラと降りて

駐車場に戻ってくると、ちょうど正午。

ずいぶん歩いたような気がしたけど、正味2時間のトレッキングでした。

 

 

全員お弁当持参でしたが、ピクニックができるような場所がなかったので

駐車場わきの低い柵に一列に並んで腰かけてランチタイム。

目の前の道路を何台か車が通り過ぎましたけど

5人もいると(そしてこのくらいの年になると)

恥ずかしさってのは不思議に涌かないもんですなぁ。

 

 

帰りに営業中のカフェを見つけて

(飲食店はクリスマスデーとボクシングデーは休業することが多いです)

眺めのいいデッキでコーヒータイム。

苦いだけでとてもまずいコーヒーでしたが、楽しくおしゃべりをして

午後2時過ぎに帰宅しました。

 

 

帰ってJBに報告をしたら

「君はいい友だちを持ってラッキーだね」と

至極真っ当な感想を言ったので驚きましたが

JBの言うとおりであります。

 

 

ここ数年では

一番充実したボクシングデーでした。