ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

おひとりさまの老後と葬式

上野千鶴子さんの『おひとりさまの老後』を
友だちから借りて読み


        おひとりさまの老後



続いて『すーちゃん』と『結婚しなくていいですか すーちゃんの明日』を
2冊いっぺんに読みました。


   すーちゃん (幻冬舎文庫 ま 10-2)   結婚しなくていいですか。―すーちゃんの明日 (幻冬舎文庫)




組み合わせがすごい?



いえいえ、
上野さんの本と『すーちゃん』、共通点がいっぱいですよ。



30代独身のすーちゃんは
自分の老後がふと不安になって
遺言状の書き方なんて本を買ったりするし



『おひとりさま』のほうは
言うまでもなく、ひとりの老後と死を考えた本だし。



上野さんの本の内容は
ニュージーランドに住む私にはもひとつピンと来なくて
老後の状況も国が変わると違うもんだなぁ、と
ちょっとピントのずれた感想を持ったりしましたが、



「葬式は残された人のためのもの」という一文は
ものすごく納得しました。



どんなに豪勢な葬式をしてもらっても
逆に、なんにもしてもらわなくても
死んじゃったわたしにはなんにも分からんもんね。



大体が
お葬式っていうのは
残された人を慰めるためにやるもんじゃなかろうか



……と思ったのは
きょう、ニュージーランドに来て初めての
お葬式に参列してきた、その感想。



お葬式に持っていくカードを買いに行くと
どれも、残された家族への慰めの言葉が印刷してある。



わたしは故人の知り合いであって
ご家族とは面識ないんだけどなぁ……
と思ったけど



カードも、お花も
大事な人を亡くして悲しんでいる人たちを慰めるものなんだね。



式も
故人の家族や友人が順番にスピーチをして
あんなことがあった、こんなことがあった、と
楽しい思い出を語り合って
あの人はもういないけど、思い出はこんなにいっぱいありますよ、と。
だから元気を出しましょうね、と。


そんな感じでした。



だから
死んでいく身のほうも、残された人たちのことを考えて
遺族が途方に暮れてしまわないように
葬式費用はちゃんと確保しておき
式はどんなんでも構わないわけだけど(何しろ死んでるんだし)
あんまりお任せでも困るだろうから
ある程度の希望を遺言状に残しておくべし



と、そんなふうなことが
『おひとりさまの老後』に書いてありましたが
これは大変参考になりましたね。



ちなみに
遺言状はニュージーランドでは常識
というより、子供に対する責任に近い



わたしは
遺言状に書くような財産、持ってないし〜
なんて思ってましたけど
葬式(とお墓)をどうして欲しいか、
ちゃんと書いて残しておかんといかんかも
と考え始めております。