猫に起こされる朝、救われる日々
明け方、まだ暗いうちにトイレに目が覚めて
もうひと眠りできる時間なのに
そのまま眠れなくなってしまうことが、ときどきあります。
そんなときは
外は真っ暗だし
部屋の中は寒いし
眠りたいのに眠れないあせりもあって
気持ちはどんどん後ろ向きに
何もしたくない気分。
でも、「何も」の中には、ベッドに入ったままでいることも
ぼんやりと「何もせずに」いることも含まれていて
とにかく、何もかもが、イヤ
「死んでしまいたい」という気持ちにまでは(幸いなことに)
ならないのですが、それはたぶん、
何をどうしたらいいのかが分からないから。
今でないいつか、ここでないどこか、に行きたい。
それでも、時間が経って、少しずつ外が明るくなり始めると
気持ちも少しずつ上向きになってくるから、不思議
そのうちに、寝室の外から朝ごはんを催促するハルの声が聞こえてきます。
初めは遠慮がちな小さな声で
あの~、朝ごはんはまだでしょうか
おなか、空いてるんですけどぉ
という感じの鳴き方なのが、そのまま放っておくと
だんだん声も大きく、鳴き方も攻撃的になってきて
ちょっとぉ、何時だと思ってんのお!
お腹空いてんのよ、あたしは!
いつになったらご飯出すのよ!
と、ひじょうにうるさくなってくるので
やれやれ、仕方ないか、とベッドから起き上がるという次第。
「今日も一日がんばるぞー」というような
爽やかな目覚めとはほど遠いですが
とにかく、起きて一日を始めなくちゃ、という気持ちにはなります。
もしかしたらわたしは、
このハルのうるさい「朝ご飯コール」に救われているのかもしれません。