I, Daniel Blake
International Film Festival、
きょう観てきたのは『I, Daniel Blake』
カンヌでパルムドールを受賞した映画です。
夜に出かけるのが嫌いなので
映画を観るのはいつも平日の昼間なのですが
その時間帯だと、観客のほとんどはシルバー世代
ちょうど1年前、やはりこの映画祭で『Grandma』を観たときに
先輩キーウィのお姉さま方の笑い声に圧倒されて
平日の昼にコメディ映画は観ないと決心したのを忘れてはいませんが
『I, Daniel Blake』をコメディとは思っていなかったので。
確かに、コメディではないと思いますが
思わずニヤリとしたり、クスクスしたりのセリフは
あちこちに散りばめられていて
『Grandma』のときのような盛大な笑い声が起きなかったのが
せめてもの救い。
もっとも、登場人物たちのアクセントの強い英語には
笑い声がなくても聞き取りにはかなり苦労しましたけど。
ですので、この映画を100%理解できたのかと訊かれたら
正直にNOと言ってしまいますが
しかし、それでも、素晴らしい映画だった。
泣きましたよ。
光が見えてきたと思ったときに、あの結末。
映画が終わった後、席に座ったまま大泣きしちゃおうかと思ったほど。
平日の昼に映画を観に来られるような人たちには
この映画の主人公たちのような経験は縁がないだろうと思いましたし
たぶん、わたし自身も、こういう経験はせずに済むのだろうと思うのです。
それでも、あちこちから鼻をすする音が聞こえ
映画が終わると拍手が起こり
あぁ、なんかせつないなぁ。
実は、この映画の後にもう1本見る予定でいたのですが
とてもそんな気分になれず、ひとり、車を運転して帰ってきました。
これは、ちょっと、引きずるかも。