トマ・ピケティを読む
……と偉そうなタイトルですが
読んだのは、これ
わたしは経済問題には詳しくなく、特に興味もなく
なによりも、数字に弱い。
だから、友人が「トマ・ピケティの解説本、あるけど?」と言ったとき
わたしが真っ先に手を挙げたので、みんなびっくり。
なんで?
理由は簡単。
わたし、流行りモンに弱いんです、決定的に。
ちょうど、村上春樹を読み終わったところだったし、
おもしろかった!!
トマ・ピケティの名前は聞いたことがある、
経済学者らしい、
どうも日本で流行っているらしい。
だったら話のタネに、どんなものなのか、
いっぺん読んでみても損にはならないだろう。
経済のこと、ちょっと詳しくなるかもしれないしね。
こんな思考の流れでございます。
同じ流れで、岩崎夏海さんの
『もし、高校野球のマネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら』
にも興味を持ったこともあったのですが
あいにく私の周りにはその本を持っている人がなく
と言って、自分でお金を出すほどの興味でもなく、で
読まず仕舞い。その程度の関心です。
そんなわけですから
漫画の部分でさえも、数字が出てくると
読むスピードが俄然遅くなる。
内容がなかなか頭の中に入ってこなくて、
何度か読み返さないと、うまく理解できない。
(どうもわたしの脳は数字には拒絶反応を示すらしい)
それでも、2日ほどで読み終わりましたよ~。
おもしろかったです、意外にも。
どんなに「頑張って労働して」も格差はなくならない、と
ピケティさんは言います。
働く意欲を見事に削ぐ結論でありますなぁ。
身もふたもないというか……。
しかし、
19世紀頃のヨーロッパに存在した格差と
現在存在し、また今後起こりうるとピケティさんが言っている格差とは
少し性質が違うものなのではないかなぁと思ったりもするのです。
かつての富裕層とは、貴族などの
何もせずに先祖からの資産を受け継いで管理するだけで
一生に一度も労働というものをせずに
優雅に生活していかれた人たちですが
今の(特にアメリカなどの)富裕層は、
自分たちの努力と労働と才能(と運?)で現在の富を築いた人たち
「頑張った人たち」であり、今も「頑張っている人たち」ですから。
膨大な資料を分析した結果なのだ、
数字がそう語っているのだ、
と言われてしまうと
数字にめっぽう弱いわたしは何も言えなくなってしまうのですけど。
そうか……!
数字に弱いわたしの読み間違いか?
ピケティさんの言わんとしていることを
わたしはやっぱり理解できなかったのでしょうか?