ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

 里帰りの口実が…

 ワインの箱に入って私宛に送られてきたテークアウトのコーヒーのようなもの。
           

                  納豆です。
 これまで納豆は日本食材店で日本から冷凍して輸入されたもの(45g入りが4個で$5.1、日本円にすると350円くらい?)を買っていました。高い上に冷凍もの、でもMade in New Zealandの納豆なんて、望むべくもないものと思っていましたから。
 ところが、クライストチャーチで納豆を作っている人がいるという情報をキャッチ。メールで注文を出すと1週間ほどでできたて(?)の納豆が届きます。スタバのコーヒーのような保温容器に2食分入って$2(約130円)、送料も無料です。24個か36個のまとめ買いでないと注文を受け付けてくれませんが、そこは日本人主婦のネットワークが活躍。「納豆欲しくない?」と一斉メールを送ればまたたく間に30個を超える「注文」が入り、下手をすると自分の食べる分が確保できなくなってしまいそうになるほど。
 日本からの輸入品のようにカラシとたれはついていませんが、ちょっと歯ごたえのある固めの大豆がいい感じで、納豆好きの私は2食分をいっぺんにドンブリご飯でいただいてしまいます。
 日本から引っ越してきたときに「たぶんもう食べられなくなるだろうな」とあきらめていたものはいろいろあります。納豆のそのひとつだし、イワシやアジ、サバなどの青魚もそう。最近はそういったものが比較的簡単に手に入るようになってきています。日本食材店に行けば「こんなものも?」というようなものまで売っているし、韓国食材店や中国食品のスーパー(チャイマと呼ばれています)では日本食にとても近いものがかなり安い値段で手に入ります。ダウンタウンには100円ショップのダイソーまであります(100円ではなく$3ショップなのでちょっと高いな、とは思いますけどね)。
 こうして日本へ里帰りする口実がひとつ、またひとつと減っていってしまう……。住みやすくなったとは思うけれど、
「日本に行かなきゃアレが食べられない!」
というものがなくなってしまったら、私はどうしよう?