もう戻れない
一時ゼロだったコロナ感染者数が
ここへきて少しずつ増え始めています。
今のところ、全員が海外からの帰国者たち。
国内の感染者がゼロになっても、
まだ世界中で感染者が増え続けている以上
ニュージーランドの国境は事実上閉鎖されたままです。
が、他の国と同様に、ニュージーランドの国籍や永住権を持ち
海外で暮らす人たちは、希望すれば戻ってくることができます。
外国からニュージーランドに入国したそういう人たちは
全員が14日間の隔離をし、検査で陰性が判明して
初めて「自由の身」となり、国内を移動できる
……のだと思ってました、てっきり。
でも、違ったみたいなんですよ。
きょうの新聞によると
アラートレベルが1に引き下げられた6月9日から
イギリスから入国した二人の女性の陽性が判明した16日までに
検査を受けずに自主隔離施設から解放された人たちの数は
1000人を超えているのだそうな!
しかも、
このイギリス人女性たちは
家族のお葬式に参列するという「特別な事情」が考慮されて
自主隔離開始後わずか5日で、検査を受けずに
ウェリントンまでの旅行が許可されたのだそうです。
移動は車だったそうですが
オークランド市内で道に迷い、
道案内をしてくれた親切な男性に「お礼のハグとキス」をしたのだとか。
その上、何も知らないその男性が
その後スポーツジムで汗を流したことが分かって
オークランドはちょっとしたパニックに。
この女性たちのように、親せきのお葬式に出るとか
危篤の家族に会いに行くとか
「特別な事情」で自主隔離期間の早目の切り上げが認められた人は
他にもあったらしく……
海外からの入国者には全員検査を行っていたと
わたしを含め、ニュージーランドに住む人々は
すっかり思い込んでいたので
政府がやらかしてくれた見事な大ポカに口アングリの状態
市中感染の可能性は低いと政府は言っていますが
万が一、帰国者以外の感染者が出るようになっても
アラートレベル1の「自由」の味を知ってしまった人々に
またレベル2やロックダウンに戻れと言ったって
そりゃ、無理な話しだよねぇ……と
コーヒーや食事を楽しむ人々でごった返す
コーンウォールパークのカフェで
友人たちと話し合ったのでした。