ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

今日の主役

 日本人にとってのご飯と同じものが、イギリス人にとってのジャガイモです。日本人がお米を野菜とは思わないのと同様、イギリス系の人にとってジャガイモは野菜ではありません。


                 主食


 結婚したての頃、夕飯のおかずに肉じゃがを出すとJBはちょっと不機嫌でした。
              ご飯とジャガイモ。主食ばっかり。

 娘たちは、毎日私が作った料理を食べているのに味覚は父親似。まぁ、10代の女の子たちの好物がクリームシチューやハンバーグというのは当たり前なのかもしれませんが。
 それでも、我が家の夕飯はご飯と味噌汁という基本を貫いてきたのに、ついに先日、長女に「ジャガイモが食べたい」と言われてしまいました。もちろんジャガイモ料理が食べたいというのではありません。


    ご飯の代わりにジャガイモが食べたい
                     ということ。
 

 ジャガイモを茹でるなんてお安い御用ではありますが、となると夕飯の献立を軌道修正しなくてはなりません。お魚の煮付けに塩茹でジャガイモというわけにはいかないよね。
 
そこで思い出したのがパントリーの中のJBの隠し財産。私が留守で夕飯をJBが作らなければならないときのために料理用の簡単ソースがいろいろと揃えてあります。

   
 今日はこれを作ることにしました。ビーフ・ブ……ん? ビーフ・ブ……ニョンニョン?(読み方が分からない……!)
 ま、ビーフシチューみたいなもんですな。
 このビーフ・ブ……なんとか、作り方も簡単、味もなかなかおいしいシチューでした。
でも、今日の主役はなんといっても


            ジャガイモ


 塩茹でのジャガイモをど〜んとテーブルに乗せると長女も次女も「わ〜い、ジャガイモだぁ〜」と大喜び。

 いやはや、ジャガイモでこんなに喜ばれるなんて。これまでの私の苦労は一体なんだったんだ?