ふたりの娘。二匹のメス猫。そして発達障害気味の夫。帆の街での「ごく普通の家族」のごく普通の一日はきょうもボチボチと暮れていきます。

Mothering Sunday

毎月恒例(とわたしが勝手に思っている)の

シニア向け映画セッション

6月は「Mothering Sunday」を観てきました。

 

 

        



きれいな映画

というのが、第一の感想

 

 

イギリスの田舎の風景もきれいだったし

主人公が公園を散歩するシーンとか、池で泳ぐシーンとか

絵画みたいにきれいだった。

 

 

ベッドシーンもあるし

女性と男性がすっぽんぽんのまんま

けっこう長いこと家の中をウロウロするんだけど

いやらしさというか、卑猥な感じが

ちょっと意外なほど消えていて。

 

 

Mothering Sundayとはイギリスの「母の日」のこと

でも、アメリカから始まった5月の母の日とは別物で

元々はMothering Church(各地の教会の本山みたいなものらしい)を

お祝いするもので

この日は奉公に出ていた子供たちも1日里帰りが許されて

家族といっしょに教会に行ったらしい。

で、子供たちは家に帰る道すがら

教会にお供えする花を摘み、ついでに母親のためにも花を摘み

そこから「母の日」に転じていった……ということらしい。

 

 

主人公のジェーンは孤児でMothering Sundayに帰る実家がない。

お屋敷のご主人(コリン・ファースが渋い)にお休みをもらって

好きな本をじっくり読む予定でいたのだけれど……

というお話し

 

 

戦争(第一次世界大戦)で息子を亡くし

そのショックで半分死んだみたいになっている奥様が

ジェーンに投げかける

「孤児のあなたには失うものが何もない。それはとてつもない強み」

というセリフは、けっこうわがままな感じがする。

 

 

だって、ジェーンには親兄弟や親せきはいないけれど

友達や恋人を失うことはあるはずだからね。

 

 

それでも、この奥様の言葉がジェーンの背中を押したってことかな。

 

 

ただ、主人公に感情移入はできなくて

彼女の「喪失」の痛みをわたしは感じることができなかったから

 

 

きれいな映画だったなぁ

 

 

とだけ思うことにしよう。